ベルギーは、多種多様な料理と高品質の食材で知られる美食家の楽園です。その地の美食が広く認識されていないのは不思議なほどで、ベルギー料理はヨーロッパの隠れた宝石とも言えるでしょう。
グルメな人が多いので驚いたよね
例えば家でも「作り置き」という考えがあまり存在しないっぽいからね
ベルギーの料理の違い:フランドル地方とワロニア地方
ベルギーの料理はフランドル地方とワロニア地方の二つの主要な地域に分けられます。
フランドル地方は北部のオランダに近く、ワロニア地方は南部のフランスに近いです。この両地域はそれぞれ異なる文化と言語を持ち、その違いは料理にも反映されています。
フランドル地方の料理は、豊富な海産物と野菜を使い、素材の風味を最大限に引き出すことを重視します。
例えば、「ワーテルゾーイ」はフランドル地方の伝統料理で、魚やシーフードを野菜とともにじっくりと煮込む一品です。さらに、この地域はビールで有名で、多種多様な地ビールを用いた料理も多くあります。
一方、ワロニア地方の料理はフランス料理に似ており、リッチなソースとともに提供される肉料理が特徴的です。
特に「カルボナード・フラマンド」は、ビールと玉ねぎで煮込んだ牛肉の一品で、とても人気があります。
ブリュッセルで、ベルギーの伝統料理を食べるのであれば私のおススメは「Chez Léon(シェ・レオン)」です。
ベルギーの首都ブリュッセルにある有名なレストランで、ベルギー料理、特にムール貝(モール)料理で知られています。
Chez Léonは、1893年に設立され、ブリュッセルのグランプラス(市庁舎広場)の近くに位置しています。このレストランは、ベルギーの伝統的な料理と雰囲気を体験できる場所として人気を集めています。
レストランの内装は、アール・ヌーヴォー様式を特徴とし、歴史的な雰囲気が漂っています。
壁や天井には、絵画や装飾品が飾られており、一見すると時代を感じることができます。その歴史的な雰囲気と美味しい料理で知られており、本場のベルギー料理を楽しむのにおすすめのレストランです。
スイーツ天国のベルギー:ワッフル2つの違い
ベルギーと言えば、やはり「ベルギーワッフル」や「ベルギーチョコレート」を忘れてはなりません。これらは世界中で有名であり、観光客がベルギーを訪れる主要な理由の一つとも言えるでしょう。
特に、ベルギーワッフルは地域によって異なる特性を持つことで知られています。
ブリュッセルのワッフルは四角く、軽くてフワフワした食感が特徴です。一方、リエージュのワッフルは丸く、甘さ控えめのパールシュガーがパリッと焼かれて特有の食感を提供します。
「ダンドワ(Dandoy)」は、ベルギーの伝統的なビスケットとワッフルの名門店です。
特に、ブリュッセルワッフルとスペキュロス(シナモンビスケット)が有名です。
ダンドワは、1829年に創業され、ベルギーの首都ブリュッセルに本店を構えています。その伝統的なレシピと品質の高い材料により、長い間多くの人々に愛されてきました。
ブリュッセルワッフルは、ダンドワの看板商品のひとつで、クリスピーな外側ともちもちとした内側の食感が特徴です。
トッピングとして、チョコレート、フルーツ、クリーム、シロップなどを添えて楽しむことができます。ダンドワのブリュッセルワッフルは、その美味しさと独特の風味で知られています。
また、ダンドワはスペキュロス(シナモンビスケット)でも有名です。
スペキュロスは、シナモンや他のスパイスを加えた伝統的なビスケットで、クリスピーな食感と独特の風味が特徴です。スペキュロスは、ベルギーの伝統的なお茶のお供として人気があります。
チョコレートといえばベルギーと言われる理由
ベルギーチョコレートはそのクオリティと繊細さで世界をリードしています。
数百年にわたるチョコレート作りの伝統があり、特にフィネ・ボワット(小さなチョコレート)は世界中のチョコレート愛好家から愛されています。これらの小さなチョコレートは手作りで、ヌガ、ガナッシュ、クリームなどさまざまな種類があります。
ベルギーは、世界的に有名なチョコレートの生産国として知られており、多くの優れたチョコレートブランドが存在します。
例えば、ピエール・マルコリーニ(Pierre Marcolini)は、ベルギー出身の世界的に有名なショコラティエです。
彼は高品質なチョコレート製品と独自の創造力で知られています。
以下に、いくつかの代表的なベルギー発のチョコレートブランドをご紹介します。
チョコレートブランド | 創業年 | 特徴 |
---|---|---|
ネウハウス | 1857年 | 最も古いチョコレートブランド。プラリネの先駆者。 |
ゴディバ | 1926年 | 高級チョコレートブランド。贅沢な味わいと豪華な包装。 |
レオン・イ・ジダン | 1913年 | 手頃な価格のチョコレートを提供。多様なフレーバー。 |
コート・ドール | 1883年 | ベルギー国内で人気のあるブランド。濃厚なカカオ味。 |
これらは一部の代表的なベルギーのチョコレートブランドですが、実際にはさらに多くの素晴らしいブランドが存在します。ベルギーを訪れた際には、地元のチョコレートショップやブランドの専門店で、さまざまな種類のベルギーチョコレートを試してみることをおすすめします。
日本における「米」がベルギー人における「フリッツ」
そしてベルギー料理について語る上で欠かせないのが、フリッツです。
これらの揚げたジャガイモはベルギーが誇る国民食で、ビールとともに楽しむことが一般的です。特にベルギーのフリッツは外側はカリッと、中はモチっとした食感が特徴で、さまざまなディップソースと共に供されます。
ソースの種類は非常に豊かで、定番のケチャップのほかにバーベキューソースやホワイトソースなど……。
ちなみに「La William(ラ・ウィリアム)」は、ベルギーで非常に人気のあるソースブランドです。
特にフライドポテトやハンバーガーなどのジャンクフードとの相性が良いことで知られています。私はこれのAndalouse(アンダルーズ)が大好きです。オレンジ色のマヨネーズベースのソースであり、トマトピューレやピーマン、タマネギ、ニンニク、ハーブ、スパイスなどが加えられています。その結果、クリーミーでトマト風味のソースとなります。
La William Andalouseソースは、ベルギーのフライドポテト(フリット)との相性が抜群で、フライドポテトに添えられることが非常に一般的です。また、バーガーやサンドイッチ、グリル料理、ベルギー料理の一部でも使用されることがあります。
「フレンチフライ」というと怒られるので気を付けましょう!フランスではなく、ベルギー発です。
ちなみにフリッツを揚げるマシンは、日本における炊飯器のようなもの。各家庭に1個は確実にあります。
1000種類以上のベルギービール
最後に、ベルギーのビール文化に触れずには終われません。
ベルギーには1000種類以上のビールがあり、それぞれが独自の風味と香りを持っています。ベルギービールは、その高品質と多様性から世界中で愛されています。特に、「トラピストビール」は修道士によって作られ、その製法と品質が厳格に規定されています。
例えば「デリリウム(Delirium)」は、ベルギービールの愛好家にとって有名な店舗です。
正式には「デリリウム・カフェ(Delirium Cafe)」と呼ばれることもあります。デリリウムは、ベルギービールの幅広い品揃えと独特な雰囲気で知られています。
私は、ここで甘めのビールを頼むのが好きです!ピンクの象のアイコンも可愛いです。
デリリウムは、ベルギーの首都ブリュッセルに位置しており、グランプラス(市庁舎広場)の近くにあります。この店舗は、世界記録にも認定された「最も多くのビールを提供する店舗」として有名です。デリリウムは、2004年にギネス世界記録において、2,004種類のビールを提供したことで認められました。
デリリウムの店内は、壁や天井にビールグラスが飾られており、非常に個性的でカラフルな雰囲気が漂っています。
トラピストビール、アビービール、ラム酒樽熟成ビールなど、さまざまなスタイルやブランドのビールが揃っています。また、一部の珍しいビールや限定版のビールも楽しむことができますのでおススメです。
ベルギーグルメをぜひ堪能してください!